松島みどり外務大臣政務官の記録

経済産業副大臣 松島みどりさんに聞く

自由民主2014年7月17日号掲載

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経済産業副大臣に就任。皇居での認証式の後、首相官邸で。
「アベノミクスの成果を全国津々浦々、中小・小規模企業まで」――安倍政権の経済政策を具体的に進める松島みどり・経済産業副大臣。
 通常国会では、小規模企業振興基本法案(新法)、特許法・商標法・意匠法改正案、中心市街地活性化法改正案の審議を担当。松島副大臣にこの半年を振り返ってもらいました。

「小規模企業法」成立に奮闘

 「小規模企業振興基本法」が成立した瞬間は感動が込み上げました。初当選以来、念願だった法律。しかも私が強く主張して「個人事業主や従業員が5人以下の小企業者」に特に配慮するという条文を入れることができたのです。
 経済産業委員会では「地域の小規模企業の方々が、消防団などの防災活動や、お祭りなど伝統文化の継承を担っていらっしゃる」と答弁しました。
 具体的な中小企業・小規模企業政策としては

①経営者の個人保証を求めずに金融機関が融資するガイドラインを設定。

②事業承継税制を使いやすいものに変更。

③「ものづくり・商業・サービス革新補助金(上限1000万円)」(従来、ものづくりだけが対象だったが、私が主張し、商業やサービス業にも広げた)の申請用紙を3枚以下とし、審査では小規模企業に有利にする。

④会社が行き詰まる前のスムーズな廃業支援。

⑤従来は「商店街」の補助金しかなかったが、個々の店に対する「上限50万円」の補助金を新設など。

 いずれも、中小企業の町で皆さんから教えていただいたことを活かすことができました。
 事業承継税制の改善点は①先代が代表権のない会長などとして残ってもいい②他人への承継も対象に③経産局への事前申請不要に④従業員の8割維持は5年間「平均」でよい——などです。
 『会社の借金で 命を捨てないで』という新聞広告を自殺防止月間の3月に出し、消費税引き上げに際しては『下請けいじめは 許さない』というポスターを制作し、わかりやすい広報にも取り組みました。

「稼げる日本経済」3つの作戦

 本格的人口減少を前に貿易赤字国に転落し、今、日本経済は生き残れるかどうかの崖っぷちに立っています。石油や鉱物資源確保のほか、従来の自動車や電気製品単品での輸出ではなく①インフラ・システムの輸出②知財やクール・ジャパンの輸出③外国からの観光客を増やす――安倍政権が推進する、この3つの戦略にかかわってきました。

【インフラシステムの輸出】

 高効率の石炭火力発電や、ごみ焼却発電、省エネ・新エネを組み合わせたスマート・コミュニティ、変電システムなど電力・エネルギー分野を中心に、石油化学、都市鉄道、海上施設、医療機械システムなども含め、日本企業が受注できるよう支援してきました。
 私が働きかけた国は、ポーランドなど東欧諸国、サウジアラビアやアラブ首長国連邦、クウェートなど中東諸国、ウズベキスタンやアゼルバイジャンなど旧ソ連諸国、ベトナムやミャンマー、バングラデシュなどアジアの後発国、ブラジルやペルーなど南米諸国です。
 日本の技術の高さ、納期の正確さ、耐用年数の長さを売り込むほか、中国などと異なり相手国に技術移転する日本企業のやり方、JICAや経産省の補助金などによる研修生の受け入れをアピールします。相手国からは、円借款やJBICの融資をしばしば依頼される一方、当方からは債務の早期支払いを求めることもあります。

【クール・ジャパンと特許、商標など知的財産】

 ファッションや伝統工芸品、雑貨・小物、アニメやマンガの売り込みにもかかわりました。この分野は職人や小規模企業が中心ですから、海外の展示場への出展の手伝いや国内の展示会開催など、きっかけ作りを経産省が担っています。
 伝統工芸といえば、江戸指物(東日暮里の根本理事長)、江戸和竿(南千住の中根理事長)、東京染小紋(東駒形の五月女理事長)、江戸切子(錦糸町の廣田硝子等)など、荒川や墨田は職人の多い町ですし、墨田区はニットの産地です。
 アニメやマンガの海賊版対策、日本の伝統工芸品や農産物のブランドや車などのデザインを守る模造品対策、日本で取った特許や意匠権(デザイン)が世界の他の国でも通用しやすくする——といった知財対策にも取り組んできました。
 中国の業者が偽物の「クレヨンしんちゃん」を同国内で登録して人形やランドセルなどを売り、日本製の本物が撤去させられた問題を国会で初めて取り上げたのが9年前の私でした。その後、特許庁や日本大使館が中国に何度も申し入れ、正規の商標権を持つ日本の出版社が8年がかりで勝訴しました。
 現在も、米沢織や九谷焼、宮崎牛など12の地域ブランドが中国で偽出願されています。そこで、中国における法的対応措置のマニュアルの作成や、ジェトロ北京事務所が日本からのメール相談への対応を始めました。
 また、発明推進協会(電話6424|5081)が相談窓口を設け、弁理士や弁護士が無料相談に応じています。中小企業が外国特許庁に出願する際の出願料補助制度も創設しました。

【外国人観光客向け免税店拡大】

 日本への外国人観光客が増え続けており、「買い物」が訪日目的になっています。これまで電気製品や洋服など耐久消費財だけだった外国人向け免税品目を今年10月から、食品や酒類、化粧品、薬などに広げます。
 税務署に申請すれば、全国どこの小売店でも対象になれるので、「免税店」になって、ぜひ外国人客相手に稼いでほしい。

 

経済産業副大臣 松島みどりさんに聞く

自由民主2014年1月1日号掲載

自民党東京14選挙区支部長の松島みどりさんが第2次安倍改造内閣の経済産業副大臣に就任しました。
 初当選以来取り組んできた中小企業政策を任されるとともに、経済外交や資源問題、クールジャパン、伝統工芸品の振興など幅広い分野を担当しています。
 10月には石油採掘権確保のためUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビへ、また12月にはバリで開かれたWTO(世界貿易機関)閣僚会合に政府代表として出席、いずれも往復深夜便という厳しい日程を元気にこなしました。
 「日本再興」「アベノミクスの成果をすべての国民に」を目標に掲げ、日夜奮闘する松島みどり経済産業副大臣を追いかけました。

個人保証、連帯保証による人生破綻をなくす

「当選1回のころから取り組んできた中小企業に関わる2つの課題を達成できることになった」という松島みどり経済産業副大臣に話を聞きました。

――ひとつは、融資の際の個人保証や連帯保証の問題ですね。

 松島さんはかつて自民党経済産業部会長の時に経産省を指導して「第三者保証の禁止」「信用保証協会は1250万円までなら無担保、無保証人に」など改革を実現してきました。
 「私は『中小企業の社長がお金を借りるとき全財産を担保に取られ、もし経営に失敗したら、身ぐるみ剥がされ、長年住んだ家も追い出されるということのない社会』を作ることに執念を燃やしてきました。国政復帰後、中小企業庁と金融庁に要請。
 経産副大臣になって『経営者保証のガイドライン』を仕上げ、平成26年2月から実施することになりました。」

――どんな内容ですか。

 「早期に廃業や事業再生を決断した際には、『華美でない』自宅に住み続けることができるようにします。(経営者と配偶者が生存中。子供に相続はできない。)

「小規模事業基本法」制定へ

また、これまで法的整理をした場合だけ手元に残すことが認められた99万円に加え、年齢に応じて一定の生活費(100万円から360万円)を残すことができるようにし、さらに、返済しきれない債務残高は原則として免除する(返さなくてよい)ことになります。当然のことながら、連帯保証人もこの制度で救われることになります。
 2月以降の新しい融資については、法人と個人が明確に分離されている場合などは、経営者の個人保証を求めません。
 このガイドラインがきちんと守られるよう、安倍政権全体で金融機関を監視する。私がその先頭に立ちます」

――画期的なことですね。もう一つの課題達成とは。

 「『小規模事業基本法』(仮称)案を平成26年の通常国会に提出することになりました。中小企業基本法では従業員300人以下の製造業を中小企業と規定していますが、下町の小規模事業や家族経営の工場を見慣れた私はずっと、『国の中小企業政策は大きめの中小企業だけを相手にしている。もっと小さな会社にも光を当てた政策を行うべきだ』と批判してきました。
 今、中小企業庁挙げて、この法案作成に取り組んでいますが、事務方が当初、小規模事業の定義を『従業員20人以下』としていたのに対し、私はうちの地元の感覚では大きすぎる。『5人以下』にするようにと言って断固譲らず、結局、説き伏せました。
 中小企業政策審議会の経営支援分科会委員である西川太一郎・荒川区長(23区特別区長会会長)が『東京の中小企業の平均は従業員4・7人』と審議会で発言されたのも説得材料になりました。」

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