第159回通常国会
平成16年5月26日
 

法務委員会

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律案

 

○松島委員 自民党の松島みどりでございます。
 質問に先立ちまして、この配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律の一部を改正する法律案、これをもともと法律案をつくられ、そしてまた、今回一歩進めた形で改正を行われました参議院の共生社会に関する調査会の皆様に、本当にいいお仕事をしていただいたなと思いますので、感謝の意を表したいと思います。
 質問は、きょうは、この調査会の座長であります南野知惠子さんにお伺いをさせていただきます。
 まず第一に、今回の改正のポイントを、今も調査会長からお話ございましたが、もう少し詳しくよろしくお願いします。

○南野参議院議員 自民党の南野でございます。
 松島先生にいろいろと御質問いただくということで、誠意、努めてまいりたいと思っております。
 先ほど我々の狩野会長の説明の中にもございましたが、改正のポイントというのは八項目に整理できるというふうに思います。

 第一は、法律の暴力の定義を、保護命令関係等の部分を除いて、いわゆる精神的暴力と性的暴力とにまで拡大したというところがポイントでございます。

 第二は、保護命令制度の拡充であります。元配偶者にも拡大したこと、また被害者と同居している子供にも接近禁止命令が出せること、退去命令において、被害者とともに生活の本拠としている住居からの退去に加え、当該住居付近の徘回を禁止することができること、退去命令の期間を二週間から二カ月に拡大したこと、退去命令にも一定の条件のもとで再度の申し立てを認めることなどでございます。

 第三には、市区町村におきましても、適切な施設と、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすことができること。

 さらに第四では、被害者の自立支援の明確化等であり、国、地方公共団体の責務を明確にしたこと、DV施策について地方公共団体に格差が見られるということから、国に基本方針の策定を、都道府県に基本計画の策定をそれぞれ義務づけたというところが大きなポイントであろうかなと思います。配偶者暴力相談支援センターによる自立支援の明確化及び調整機能の発揮を規定したこと、支援センターの民間団体との連携及び被害者の適切な保護が行われるよう関係機関の連携等について規定することなどであります。

 第五は、被害者に対する警察本部長の援助であり、配偶者からの暴力を受けている者から被害をみずから防止するための援助を受けたい旨の申し出があり、その申し出を相当と認めたときは、被害の発生を防止するために必要な援助を行うこととしております。

 第六は、被害者からの苦情の適切かつ迅速な処理であり、関係機関は被害者から苦情の申し出を受けたときには適切かつ迅速にこれを処理するように努めることとしており、第七は、外国人、障害者等への対応であります。職務関係者は、その職務を行うに当たり、被害者の国籍、障害の有無を問わずその人権を尊重しなければならないとしており、第八は、改正法の施行後三年をめどとした検討について規定しているものでございます。
 以上でございます。

○松島委員 八つのポイント、ありがとうございました。
 さて、DV防止法が施行された後、これまでに全国の警察やあるいは配偶者暴力相談支援センターにはどれぐらいの方が相談に訪れたのか、わかれば教えてください。

○南野参議院議員 ただいまのお尋ねでございます。
 配偶者からの暴力の事案につきましては、平成十五年中に警察が相談等を受けた件数は一万二千五百六十八件ございます。
 また、法が施行された平成十三年十月十三日から平成十五年末までの累計では、三万三百十六件となっております。

 また、全国の配偶者暴力相談支援センターの年度別の相談件数は、平成十四年度が三万五千九百四十三件、平成十五年度が四万三千二百二十五件となっております。

○松島委員 今お伺いしても相当な数なんですが、恐らく、DV防止法というものができたことによって、それによって勇気づけられ、泣き寝入りしなくてもいいんだということで、いろいろなところへ申し出た方がたくさんいらっしゃることだと思います。

 このDV防止法が施行された後、各官庁がいろいろな取り組みをするなど、さまざまな社会的な変化があったと思います。

 例えば、私思いますのに、暴力を振るう配偶者から身を守るためには自分がどこかへ移転したい、移転先を知られたら困るというように思う方もたくさんいらっしゃるでしょうし、それはすべきことだと思うんです。

 それから、実際にもう進められていることとして、昨年の四月から国民健康保険証、あるいは各組合ごとに、そしてまた政府管掌の健康保険はことしの四月からですけれども、順次、世帯単位だった、一枚のカードに全部一緒だったものが個人ごとになりましたから、それだけ持ってとにかく逃げることもできるということでは非常にこれも有効だと思います。

 例えば、住民票の異動が暴力夫に知られたら困るとか、そういうようなことについてはどんな取り組みがなされているのか。あるいは、知られちゃいけないということ以外にも、新しく住むところを見つけなきゃいけない、あるいは仕事の確保もしなきゃいけない、そういう意味では、行政の手助けはどんなメニューが用意されているんでしょうか。

○南野参議院議員 今先生がおっしゃいましたように、この法律ができましたことによって勇気づけられる女性というのがうんとふえてきたかな、それが件数が多くなった理由でもあろうかと思います。

 今お尋ねのいわゆる施行後のメリット、この問題については、私個人としては九つぐらい挙げたいなというふうに思っております。

 まず最初は、この法律の施行後、DVは犯罪であるという認識が社会的に浸透してきたことが大きな変化の一つではないかな。同時に、行政の対応も変わってきたということは先生おっしゃったとおりでございます。

 まず、子供を連れたDV被害者のために、婦人相談所の一時保護所に保育士などを平成十六年度から順次配置することになりました。

 次に、先生おっしゃった住民基本台帳の閲覧等について、加害者から請求があった場合、不当な目的があるものとして応じないようにする、これは事務処理要領の改正が行われる予定でございます。

 次には、公営住宅の関係では、事業主体の判断により、DV被害者を公営住宅に優先入居させることが可能となるよう、十六年三月に国土交通省住宅局長が通知を出しておられます。さらに、公営住宅の優先入居の実績といいますのは、全都道府県及び政令指定都市で七戸、七件となっていると聞いております。

 次に、健康保険関係では、夫のもとから逃げた妻が新たに国民健康保険に入るために夫の健康保険の扶養を取り消す場合、事情を説明すれば、夫に連絡することなく職権による手続が可能となる取り扱いがなされております。

 さらに、就労支援につきましては、これはDV被害者だけということではありませんが、母子家庭等就業・自立支援センター事業が十五年度から実施され、就業相談から就業情報提供までの一貫した就労支援、養育費の相談など、生活の支援が行われております。

 また、外国人被害者の関係では、在留期間が切れるなどにより不法滞在となってしまった外国人被害者が公的機関に相談、保護を求めてきた場合、当該行政機関が通知するかどうか個別に判断することが可能となる法務省入国管理局長通知が十五年十一月に出されております。

 このほか、配偶者暴力防止法に規定する保護命令制度の対象とならない人たちを加害者から守るためのストーカー規制法、それの適正かつ迅速な運用についても警察庁から通達が出されております。

 また、今回改正がございました児童虐待防止法におきましては、親のDVと子供のPTSDとの関連を取り上げられるなど、法律施行後の適用面で関係各省庁に御努力をいただいているところであり、感謝するところであります。
 以上です。

○松島委員 議員立法で一つの法律が制定されると、それに基づいていろいろな役所がそれなりの立場で動き出してくれるということは、本当に重要なことだと感じております。
 個別のことで、最初に述べられました八つのポイントのうち幾つか伺わせていただきたいと思っております。

 一つは、今回の改正で、配偶者からの暴力の定義を、精神的暴力や性的暴力にまで拡大することにしております。この精神的暴力というのはどのようなことを指すのでしょうか。

○南野参議院議員 お尋ねの件でございます。
 現行のDV防止法におきましては、配偶者からの暴力は身体に対する暴力として定義され、必要な規定について、いわゆる精神的暴力、性的暴力も対象とするように整理されてきてはおります。しかし、精神的暴力、性的暴力もまた、身体に対する暴力と同様に許されないものであるということはもちろんであります。

 そこで、今回の改正におきましては、配偶者からの暴力は、身体に対する暴力のほか、精神的暴力、性的暴力を含むものとして定義し、保護命令に関する規定など必要な規定については身体に対する暴力のみを対象とするように整理するということにしております。

 このような定義を定めることにより、DV防止法において問題とされるべき配偶者からの暴力は、身体に対する暴力のほか、精神的暴力、性的暴力を含むものであることを宣言し、これらを含む配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護について一層の推進を図ろうとするものであります。

 さらにまた、精神的暴力といえば、例えば、人格を否定するような暴言を吐く、何を言っても無視する、いわゆるネグレクト、交友関係を事細かく監視するなどといったことをいうものと考えております。

○松島委員 具体的な御提示ありがとうございました。
 それから、今回の改正で、元配偶者に対しても保護命令を発することができるようになりましたが、これはどういう理由というか趣旨によってでしょうか。

○南野参議院議員 現行下では、元配偶者に対して保護命令を発令することは認められておりませんでした。

 現実には、配偶者からの身体に対する暴力を受けた場合には、離婚直後の時期が一連の身体に対する暴力の危機が最も高まっている時期であると言われております。また、配偶者からの身体に対する暴力を受けた後に離婚をした場合にあっては、婚姻中の身体に対する暴力と離婚後において配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力とは一体的なものとして評価すべきものであると考えられております。

 そこで、配偶者が離婚などをした場合であっても、配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力によりその生命または身体に重大な危害を受けるおそれが多いというときには、被害者の申し立てにより、裁判所が保護命令を発することができる、そのようにいたしております。

○松島委員 新聞記事などでも、離婚した後、復縁を迫って暴力ざたに及ぶというようなのは随分散見されます。非常に重要な事柄だと思います。
 もう一つ、退去命令の期間を、現行法では二週間でございますが、これが二カ月に拡大しました。この二カ月の意味合いというのはどういうことか、簡潔にお願いします。

○南野参議院議員 現行法のもとでは、退去命令の再度の申し立てが認められていないということもありまして、二週間という現行法の退去命令の期間では、被害者は住居から転居せざるを得ず、かつ、その期間は身辺整理、転居先の確保などを行うための期間としては十分ではないという指摘がございました。
 そこで、今回の改正におきましては、こうした指摘も踏まえ、退去命令の期間を二カ月に拡大したという理由でございます。

○松島委員 引っ越し先を探して出かけていくには、二カ月ぐらいは十分必要なことだと私も思います。
 さて、個別のことから少し離れまして、全体を見た場合に、ちょっと質問通告と後先になって申しわけございませんでしたが、今回の改正によって、被害者支援を一層進めるための行政の取り組みがより重要になってまいります。そういうときに、予算とか人員配置とか、新しくいろいろなことが必要になってくると思うんですが、これについてはどのような措置を講じるべきか、目配りと申しますか、教えていただければと思います。

○南野参議院議員 予算とか人員などの問題について、これは大変厳しい課題であろうかというふうに思っておりますが、平成十三年度の法制定当時には、予算面におきまして、被害者の一時保護を民間シェルターに委託することにより、民間の団体にもお金が流れるような仕組みをつくりました。十六年度は、二億七千百万円が計上されております。
 また、地方公共団体が民間のシェルターへ財政援助を行っている場合に特別交付税でその二分の一を補助しておりますが、地方公共団体援助額も、十三年度は約三千五百万円、十四年度は約五千二百万円、十五年度は十一月一日現在で約七千三百万円であります。

 これに見合って国の補助額も年々ふえてきてはおりますけれども、先ほど申しました婦人相談所の一時保護所への保育士の配置などにつきましても、十六年度の新規予算として二千九百万円が計上されております。

 このように、徐々にではありますが、予算的にもいろいろな対応がなされてきております。けれども、まだまだ不十分だということは言わざるを得ないと思います。

 また、人員の問題につきましても、法制定後、相談支援センターや警察などへの相談件数も増加しております。現在の人員では十分に被害者の相談等に対応し切れない状況もあると聞いておりますので、この点への配慮というものも今後の大きな課題であろうかと思います。特に警察関係におきましては、この前も女性警察官をふやしていただきましたが、これはまた引き続き求めていきたいものと思っております。

 昨年八月の概算要求時でしたが、本日答弁席に座っている我々のメンバーが財務省に出向いてまいりました。DVに関する予算要望もさせていただきましたが、法律改正案の立法のみならず、予算面でも今日まで頑張ってきたつもりでございます。特に予算面におきましては、厳しい財政状況のもとでは困難がつきまとうというわけでございますので、ぜひ松島議員にも御尽力をいただけたらと思っております。次回、また陳情に出向く場合はお供していただきたいと思っているところでございます。お願いいたします。

○松島委員 私もしっかり努めさせていただきたいと思います。
 今話が出ました中で、特に女性の警察官の配置というもの、これまでは警察というのはどうしても男社会で、つまり、十年ぐらい前までに採用した人は女性がほとんどいないわけですから、純増を考えると、どんどん採ってもらわないといけない。
 やはりこういった被害、あるいはストーカー被害、痴漢、レイプの被害というものは、男の警察官に相談しにくい、してもいろいろなタイプの対応をされたら嫌だなという気がいたしますので、そういう女性警察官の人員の配置も非常に大切なことと私は思う次第でございます。

 最初のポイントに戻りますが、配偶者暴力相談支援センターというのを今度の改正で、これまで都道府県が設置していたわけですが、市区町村も業務が行えるようになりました。身近なところにそういう存在があるというのは、駆け込み寺があるというのは非常に心強いことだと思うんですけれども、今お話の中にもありましたように、整備状況や対応が現在の都道府県でもまちまちなところが、市区町村ということになるとどういうふうになっていくのか、全国どこでも同じような便宜を受けるためにはどのようになされていくべきか、お願いします。

○南野参議院議員 本当にそれは大変なことであります。
 現行法におきましては、配偶者暴力相談支援センターの機能を果たすことができるのは都道府県の施設に限られておりますが、被害者の利便性を考えると、先生も御指摘のとおり、センターとしての機能を果たす、より身近な施設が存在することが望ましいということでございます。
 そこで、今回の改正におきましては、市区町村の施設も配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすことができるようにしたものであります。

 市区町村の配偶者暴力相談支援センターは、被害者の各般の問題について相談に応ずることのほか、被害者が自立して生活することの促進、保護命令制度の利用及び被害者を居住させて保護する施設の利用についての援助などを行うとされております。また、センターとしての機能を果たすということであり、被害者にとってより身近な存在として、施設として活用されるようになることを期待いたしております。

 また、現在は都道府県におきまして対応がまちまちであるとの指摘がございます。今回の改正におきましては、都道府県に、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策に関する基本計画を策定していただくというところであり、その一層積極的な取り組みを期待いたしております。

 どこで被害が起こっても、それはどこでも同じような形で受け入れられるということであり、ここではそういう施設がないから私は隣の県に行ったらよかったというようにおっしゃる方がおられるとすれば、気の毒なことであります。どこにいても対応できる受け皿を我々は真剣につくっていきたいと思っておりますので、それもまた御援助をいただければと思っております。
 以上でございます。

○松島委員 まさにこれは国の責務である。首長がどんな考え方とか、そういうことに左右されないで、どこでも同じようにメリットがあるようにというのは、本当にそのとおりだと思います。
 私、この審議を通じながら思いましたことは、これを勉強させていただいて思いましたことは、国民の代表である国会議員の中にも、男性の国会議員の中でこういうつらい発言を聞くことがございます。母子家庭に対する児童扶養手当、これの問題を議論しますときに、夫に死別した妻はかわいそうだから、これは当然児童扶養手当を上げてもいい、しかしながら、夫と生き別れ、離婚、けんか別れしたような人間はふらちなやつだから、ふらちなと申しますか、そういう自分勝手なやつには児童扶養手当なんて出すべきではない、そのようなことを国民の代表でありながらおっしゃる国会議員の方が中にはまだいらっしゃいます。

 私は、どの人間でもそういう考え方を持ってはいけないのであって、これは均質的にすべてのところで同じような対応がなされるべきだと思っております。

 もう一つ、先ほど言われました就労支援に関しては、就労支援というのは、DV被害に遭った母子家庭の母親だけということはできないから、一般の母子家庭にというお話でございました。まさにそのとおりだと思うんです。

 就労というのは、企業の側が採用するかどうかというときには、どうしても企業側は負担が多い人を採らない。つまり、どういうことかと申しますと、年金とか保険の制度の中で、例えば週に三十時間以上、つまり労働時間が正規の従業員の四分の三以上イコール週に三十時間以上働いたら、厚生年金そして企業の組合の健康保険に入れなきゃいけない。そうすると、会社側も事業主負担がかかって困っちゃうから、損だから、それぐらいならば主婦パートで、だんなさんの健康保険や年金に入っている人を採っていった方がよっぽど安上がりでいい、そういうふうな企業行動がしばしば見受けられます。

 この年金や健康保険のありようについても、私が専業主婦のそういう優遇はやめるべきだという発言をしますと、一部エリート女性が、働き続けてきた女性だからそんなことを言うんだということを、男女を問わず、御指摘して、私に対して叱責する方がいらっしゃいます。しかし、本当に夫の暴力から飛び出して子供を抱えて再出発しようとする人たちが、あなたを雇ったら健康保険や年金で企業が物入りだから、それよりはどこかの恵まれた奥さんを雇っている方が楽だからといって、その就業が狭められることがないように、これは年金とか保険とか大きな問題でございますけれども、そういう視点からも私は取り組んでいきたいと思っております。

 自分の意見を申して非常に恐縮でございましたが、もう一つつけ加えさせていただきますと、今、議員立法でこういう法律ができた、その結果、いろいろな役所が、例えば公営住宅に優先的に入れるようにとか住民票の異動先がわからないようにとか、いろいろなことで動き出した。これを私、今、できれば自分が議員立法で進めたいというか、党内で仕事をしております犯罪被害者の支援、救済というのがございます。このときも活用できる、こういうやり方があるんだ、一つ基本的な法律をつくったらいろいろな部署で対応してもらってやることができるんだな、参考になるなという力強い思いがした次第でございます。

 最後にもう一点だけ、質問で締めくくらせていただきます。
 国及び地方公共団体の責務の規定を改正するとございます。全体にかかわることでございますので、責務の規定を改正というのはどういう内容が考えていけるか、国の部分と地方公共団体の責務の区別ということを含めて教えていただければと思います。

○南野参議院議員 それに答えます前に、先ほど就労のことをお話しになられました。DV法では、子供がいないDVの被害者もありますが、厚生労働省の方では、それを母子家庭と同じような形で就労をお手伝いしようというようなところもございます。
 今御質問のところの答弁に入りたいと思いますが、配偶者からの暴力を受けた者を保護するに当たりましては、必要に応じ、そうした被害者の方々が自立した生活を開始することができるように支援していくことが大変重要であります。我々のフォーカスは自立というところに向かっているところでございます。

 そこで、今回の改正では、現行法におきましても被害者の自立支援は被害者の保護の内容の一つとしてとらえておりますけれども、そのことを明確にするために、「国及び地方公共団体は、」「被害者の自立を支援することを含め、その適切な保護を図る責務を有する。」そういうことを規定することとしたものでありまして、被害者に対し、その自立支援のために、就業の促進、住宅の確保、援護などに関して、各種制度を活用するなどして一層充実した措置が講じられることを期待いたしております。
 どうぞよろしくお願いしたいと思います。

○松島委員 どうもありがとうございました。
 いろいろな、予算とか人の手当てとか、まだまだやらなければいけないことはたくさんあると思います。きょうおまとめいただいた参議院の皆さんとともに力を合わせて改善に向かいたい。そして、心も傷つき、次の生活、住宅をどうすればいいかと迷っている女性たちを何とか、生きていける、どこかへ飛び込みたくなるというような気持ちにならないで生きていけるような環境を私たちはつくりたい。

 同時に、先ほど申し上げましたように、この問題というのはまだまだ、つまり人によっていろいろな見方があって、とにかく我慢しなさい、あんたが悪いんだみたいなことを言う風土が日本じゅうどこにも存在しない状況にまで私たちみんなの力で持っていきたいなと思います。

 本当に、大変な作業、お疲れさまでございました。ありがとうございました。